いま我々の暮らしている山形県寒河江市は、急に25℃を超える夏日になる日もあれば、朝晩は暖かいカシミヤを着たいくらい冷え込む日もあったりと、大きな寒暖差に振り回される日々を繰り返しています。

ですがこの寒暖差、ここ寒河江市の特産物であるさくらんぼの生育には欠かせないものでして、この昼夜の寒暖の差がある盆地特有の気候がより甘く美味しくさせるんです。

あと2～3週間ほどでさくらんぼの実が赤く色付き、この地域が一年で最も盛り上がりを見せるであろうタイミングで、今回はBATONERの春夏の定番で展開している「32G SMOOTH KNIT Tシリーズ」をご紹介させていただきます。

以前からご好評をいただいているSMOOTH Tシリーズ。

BATONERが考える普遍的なアイテムとして改めてご提案しようと思い、今回の24SSシーズンからESSENTIAL（UNISEX）シリーズとして密かにリニューアルしていました。

（ちなみに襟元にあるブランドネーム、ESSENTIAL（UNISEX）シリーズのみシルバーになっているのはご存じでしたか？このあたりも小さな拘りのひとつです。）

BATONERもしくは山形のニットというと、ミドルゲージやローゲージのニットが代表的なイメージかと思いますが、BATONERを立ち上げて少し経ってから夏場に頼れる対極的なシリーズを確立したいと考えるようになりました。

Tシャツほどカジュアルに見えず、リブ付きの半袖ニットほどフォーマルにならず、かつ普段着でもビジネスでもいける商品。滑らかな肌触りで一枚で着ても透けない安心感があり、洗濯もできて、キックバック性もあってしっかり戻る商品。自分がどれだけモノグサなのかバレますね…笑

でもそれだけ頼りになるTシャツを作りたかったんです。ハイゲージ過ぎるので一見普通のTシャツに見えるのですが、実はしっかりとしたニットです。

大きな違いを説明しますと…

まず、奥山メリヤスが所有する世界で一番ハイゲージのマシーンで、ニット糸としては珍しい極細番手の糸を使っています。

そして「スムース」という滑らかでキックバック性のある編み組織で成型編みし、出来上がったその繊細な生地をより丁寧かつ慎重にリンキング（縫製）していきます。

そうする事で袖口や裾、スリット等がシームレスでスッキリと見え、軽く心地よい風合いを生み出すのです。

BATONERの製品をデザインする上で一貫して言える事は、我々作り手の拘りを詰め込みながらも、普遍的に消化しながら着ていただける方の頼りになる存在でありたいという事で、それを最も表している春夏の製品がこのスムースTかもしれません。

少しお伝えしようかどうか迷うところですが、一番生産効率が悪い製品でもあります。編み目が細か過ぎて編むのに非常に時間がかかるので、1日3着しか作れないのです…。

最も時間がかかり、最も伝わりずらい製品…

しかしながら着ていただく事で最も納得のいく商品…マニアック…

シリーズ化してから5年ほど経ちますが、僕は変わらずに夏場に一番着ています。

※撮影した商品は実際の色味に近づけてはおりますが、モデル着用画像と商品の色が多少異なる場合がございます。カラーはモデル着用画像ではなく各商品ページの画像をご参照ください。また、パソコン・スマートフォンでの閲覧という特性上、商品の画像が実際の色目と多少異なる場合がございますがご了承ください。